国の擬人化(くにのぎじんか)とは、国家(政府)や地域を人物として擬人化すること。
概要
擬人化は対象に人間のような内面・心理を設定することで、世界を認知するための方法である。社会的な存在である国家や地域を人として表すことは、メッセージを受け取る側と送る側にとっても関係性を強化することにつながり、政治的パンフレットや美術作品などで伝統的に広く用いられていた。古代都市国家のアテナイは女神アテーナーを象徴としている。またアメリカ合衆国をあらわすアンクル・サム、ドイツをあらわすゲルマニア、フランスのマリアンヌが知られる。それぞれの国家の国獣や国旗を国家の擬人とする事もしばしば見られる。
伝統的に用いられる国の擬人化
これらは非公式・公式を問わず、表現として用いられた国家の擬人化である。
ギャラリー
大衆文化における擬人化
現代の日本においては、人物(歴史上の人物や神話の登場人物など)や動植物から非生物(天体、鉄道、言語、元素など)まで、あらゆるものが擬人化、キャラクター化されている。それら萌え擬人化の一つとして国(広義には州や非独立地域、民族の擬人化を含むこともある)の擬人化作品も、インターネット上などで多く見られる。
SNS上のみで展開される個人規模の物から、メディアミックスされる大規模な商業作品まで幅広く存在し、前者の例はCountryhumans、後者の例としては、アフガニスタンと周辺国を擬人化したあふがにすタン、アニメ化や舞台化もされたヘタリア、地政学的な側面を重視した地政学ボーイズなどが存在する。
また、各都道府県や自治体などが、広報活動の一環として各地域を擬人化したキャラクターを制作していることもある。
脚注
参考文献
- 関沢英彦「父さんは犬 : 広告における擬人化 (林龍二教授退任記念号)」(PDF)『コミュニケーション科学』第35号、東京経済大学 コミュニケーション学会、2012年、19-47頁、NAID 120005281415。
関連項目
- 擬人観
- ポーランドボール
- Axis powers ヘタリア
- あふがにすタン
- 国獣
- 国鳥

