北魚沼郡(きたうおぬまぐん)は、新潟県にあった郡。

郡域

1879年(明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は、以下の区域にあたる。

  • 小千谷市の大部分(片貝町・片貝山屋町・高梨町・浦柄・横渡・南荷頃・小栗山・岩沢・真人町を除く)
  • 魚沼市の大部分(虫野・干溝・板木・原虫野・大浦・大浦新田・十日町・伊勢島・岡新田を除く)
  • 長岡市の一部(川口木沢を除く川口各町および東川口・西川口)

歴史

郡発足までの沿革

  • 「旧高旧領取調帳」に記載されている明治初年時点での、魚沼郡のうち後の本郡域の支配は以下の通り。●は寺社領、○は寺社除地が存在。(1町164村)
  • 慶応4年
    • 7月27日(1868年9月13日) - 幕府領が柏崎県(第1次)の管轄となる。
  • 明治元年
    • 9月22日(1868年11月6日) - 会津戦争で会津藩が新政府軍に降伏して領地を没収され、領地が柏崎県の管轄となる。
    • 11月5日(1868年12月18日) - 柏崎県を廃して新潟府に合併することが布達される(実行されず)。
  • 明治2年
    • 2月22日(1869年4月3日) - 再度柏崎県を廃止する布達が出され、越後府(第2次)に合併。
    • 6月24日(1869年8月1日) - 任知藩事にともない、糸魚川藩が清崎藩に改称。
    • 8月25日(1869年9月30日) - 旧・柏崎県の管轄地が柏崎県(第2次)の管轄となる。
  • 明治4年
    • 7月14日(1871年8月29日) - 廃藩置県により藩領が清崎県の管轄となる。
    • 11月20日(1871年12月31日) - 第1次府県統合により全域が柏崎県の管轄となる。
  • 明治6年(1873年)6月10日 - 全域が新潟県の管轄となる。
  • 明治7年(1874年)(1町159村)
    • 田尻新田が田尻村に合併。
    • 岩下村・小田村・山寺村・黒鳥新田・並柳新田・三池村が合併して並柳村となる。
  • 明治8年(1875年) - 真平新田・赤土五右衛門新田・赤土権四郎新田が赤土村に合併。(1町156村)

郡発足以降の沿革

  • 明治12年(1879年)
    • 4月9日 - 郡区町村編制法の新潟県での施行により、魚沼郡のうち1町156村に行政区画としての北魚沼郡が発足。郡役所を小千谷町に設置。
    • 新保村(現:小千谷市)・一ノ宮村が合併して桜町村となる。(1町155村)
    • 2ヶ所所在した中村がそれぞれ西中村(現:小千谷市)、東中村(現:魚沼市)に改称。
  • 明治13年(1880年) - 下長鳥新田・大口新田が合併して長鳥村となる。(1町154村)
  • 明治18年(1885年) - 市右衛門新田・長兵衛新田が千谷村に合併。(1町152村)
  • 明治22年(1889年)4月1日 - 町村制の施行により以下の町村が発足。(1町33村)
  • 明治26年(1893年)4月7日 - 高根村の一部(高倉)が分立して高倉村が発足、残部(横根)が入広瀬村に編入。(1町33村)
  • 明治29年(1896年)8月14日 - 小出町村・青島村が合併して小出町が発足。(2町31村)
  • 明治30年(1897年)1月1日 - 新潟県で郡制を施行。
  • 明治34年(1901年)11月1日 - 下記の町村の統合が行われる。いずれも新設合併。(2町16村)
  • 大正12年(1923年)3月31日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 大正15年(1926年)
    • 4月1日 - 堀之内村・田川入村が合併し、改めて堀之内村が発足。(2町15村)
    • 6月30日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
    • 11月10日 - 堀之内村が町制施行して堀之内町となる。(3町14村)
  • 昭和4年(1929年)3月1日 - 薭生村の一部(相川・武道窪・荒谷・牛ヶ島・牛ヶ島新田)が小千谷町、残部(薭生)が川口村に分割編入。(3町13村)
  • 昭和17年(1942年)4月1日 - 山辺村が小千谷町に編入。(3町12村)
  • 昭和18年(1943年)4月1日 - 吉谷村が小千谷町に編入。(3町11村)
  • 昭和25年(1950年)4月1日 - 小出町が南魚沼郡伊米ヶ崎村の一部(干溝)を編入。
  • 昭和29年(1954年)
    • 3月10日 - 小千谷町が城川村・千田村を編入のうえ市制施行して小千谷市となり、郡より離脱。(2町9村)
    • 3月31日 - 田麦山村が川口村に編入。(2町8村)
    • 5月1日
      • 川井村が小千谷市に編入。(2町7村)
      • 小出町が南魚沼郡伊米ヶ崎村を編入。
    • 11月1日 - 川口村が古志郡東山村の一部(木沢)を編入。
  • 昭和30年(1955年)3月31日 - 広瀬村・藪神村が合併して広神村が発足。(2町6村)
  • 昭和31年(1956年)
    • 9月30日 - 須原村・上条村が合併して守門村が発足。(2町5村)
    • 10月1日 - 広神村が古志郡山古志村の一部(芋川)を編入。
  • 昭和32年(1957年)8月1日 - 川口村が町制施行して川口町となる。(3町4村)
  • 平成16年(2004年)11月1日 - 小出町・堀之内町・入広瀬村・守門村・広神村・湯之谷村が合併して魚沼市が発足し、郡より離脱。(1町)
  • 平成22年(2010年)3月31日 - 川口町が長岡市に編入。同日北魚沼郡消滅。

変遷表

行政

歴代郡長

脚注

参考文献

  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 15 新潟県、角川書店、1989年9月1日。ISBN 4040011503。 
  • 旧高旧領取調帳データベース

関連項目

  • 消滅した郡の一覧
  • 中魚沼郡
  • 南魚沼郡

外部リンク

『越佐地図教科書』(国立国会図書館デジタルコレクション)- 1896年(明治29年)1月出版。人口 66,804人、戸数11303との記述あり


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